2012年5月30日水曜日

YOUNG ART TAIPEI


 5月11日から13日まで台北のホテルでアートフェアがあって、STAYREALという台湾のギャラリーから出させてもらいました。このアートフェアでは主に20代30代の若いアーティストを中心に集めていて、日本のギャラリーも多く参加していました。ここでの雑感を書いておきます。

親日的な国柄もあり、台湾では日本の現代美術に対する関心が高いのは確かです。でも絵を買うコレクターの気質となると少し異なるように感じました。台湾のコレクターは日本のコレクターよりも、その作家が成長するかどうかを重視しているような気がしました。聞くところによると、やはり投機目的で買う場合が多いようです。これまで2010年にアートフェア東京に参加させてもらい、今年3月にニューヨークのアートフェアに遊びに行って、そして今回のフェアに参加させてもらいました。そこで受けた印象だと、日本ではパッと見を重視し、アメリカでは作品のロジックを重視し、台湾では作家の成長を重視する、そんな違いを感じました。

作品コンセプトも、自分を含め日本の作家は「日本」の枠が強すぎるような気もしました。例えば自然や動物、宗教をモチーフとした絵などは、中華圏でも似たようなモチーフが使われ、コンセプトも共有する部分が多いです。こういった共通部分について「日本ではこうだけど、中華圏でいうとこういうことだ」ということをうまく説明できればいいなと思いました。福嶋亮大氏が指摘するように、日本美術における「奇想」のコンセプトなどは、東アジアにその源流を求めることができます。そういった広い視点で作品を作ることを今後の課題にしたいです。

Young Art Taipeiの翌週に香港ではART HKというアジアで一番大きいアートフェアがありました。こちらは欧米からのギャラリーも多く参加し、西洋的な雰囲気だったようです。このアートフェアはスイスのアートビジネスを行う会社に買収されたので、今後は西洋化が進んで行くだろうし、西洋的なスタンダードなアートビジネスの中心が香港であることはしばらく変わらないと思われます。同じ中華圏でも台湾と香港、そして大陸では色々状況も違っていて面白いですね。